当社でH邸を改めて診断した結果、実施済みの診断書の誤りは、
「非耐力壁を耐力壁に誤判断」「開口部を耐力壁に誤判断」「開口部寸法の誤判定」「壁材種の誤り」「筋交いの見落とし」「筋交い寸法の誤判定」「増築部を面積不算入」などなど その数は実に37か所!
設計図書があれば、だれが診断してもそんなに大きな差にはなりませんが、ない場合は、診断者の経験とスキルによって全く異なる結果になります。
そして最も問題なのが診断ソフトが、総二階にしか対応していないWEEであるということ。
この診断ソフトで部分二階の建物を診断すると評点が実際よりも低くなってしまうため補強提案は必然的に過剰になってしまいます。
精度の低い診断と不適切な診断ソフトによる補強提案の内容は「6か所の窓や玄関を壁にしたり小さくしたり」など、非現実的なものでした。
対する当社の補強提案は、「5か所の既存壁補強」「両面使いの収納の片面を耐力壁(直下に基礎打設)」という一般的な内容で評点1.0をクリアー。
併せて、評点はアップしないけれど重要な補強が、2階が乗っていない耐力壁の効果を発揮させるための「下野補強」
当社の補強プランで改修工事を行うことになりましたが、工事の様子は③へ
【教訓】
実務経験とスキルを有する建築士に診断を依頼しないと間違った改修工事になってしまう危険性あり!